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産業医の仕事内容

産業医と言うと、
「国試の時に確かある程度の規模の会社には一人常駐しなきゃいけないとか習ったなぁ…」くらいの認識の人も多いかもしれません。
医師になったからには白衣を着て臨床現場で働くモノ!と思っているかもしれませんが、産業医も医師免許を持っている人間にしか出来ない大事な仕事です。
産業医学復興財団のHPでは「産業医学とは」のページがありますが、
「産業医学」とは、労働環境や作業条件と、働く人々の健康との関わりを追求する医学
とあります。
…と言われてもイメージがわかないかもしれませんが、一言でいえば「その企業で働く人の健康管理と職場の労働環境への助言やアドバイスを行う」というのが主な仕事内容になり、具体的には「健康診断」「労働衛生環境管理」「職員のストレスチェック」などの業務を行います。
産業になるにはどうすれば良い?

産業医になるためには「医師免許」を持っていることに加えて厚生労働省の定める講習を受講することが必要になってきます。
その講習は下記の2種類で、
- 日本医師会が主催する産業医学基礎研修
- 産業医科大学(北九州)が行う産業医学基本講座
のいずれかを受講することが必須になります。いずれの場合も計50時間(1単位=60分として50単位)の研修が必要になってきます。①の場合は仕事の休日に少しずつ小分けに講座を受講することが出来ますし、②の場合は6日間ほどまとめて講座を受講出来ます。
また、一度取得しても5年毎に亢進が必要になります。
日本医師会が主催する産業医学基礎研修
- 前期研修(14単位以上)
- 基礎研修会(10単位以上)
- 後期研修(26単位以上)
のそれぞれを受講することが必要です。日本医師会のHPに2〜3ヶ月以内の研修予定とその申込先が掲載されており、一回の講習で取得出来る単位は1〜数単位ずつです。仕事の休みの日などに少しずつ単位を取得しようと思っている場合には少し時間はかかって面倒ですが、この方法になります。
産業医科大学(北九州)が行う産業医学基本講座
産業医科大学は毎年集中講座を開催しており、6日間ぶっ続けでの講義の受講が必要になるためなかなかハードになりますが、短期間でまとめて講習を受講して産業医資格を取得することが出来ます。一回の講習は8万円と大きな出費になりますが、これだけで産業医の資格が取得出来るのでまぁ当然の価格です。
集中講座の開催予定はこちらのページから確認出来て、申し込み方法も同ページ内に記載されています。
毎年夏休みの時期に開催されているので、一年夏休みが潰れてしまいますが産業医になろうと決めている人は割り切ってこの集中講座を受けてしまうのが楽かもしれません。
産業医資格の更新
産業医は資格取得後5年ごとに更新が必要になります。上記の医師会が主催する研修のうち年間で20単位(更新研修1単位以上、実地研修1単位以上、専門研修1単位以上)を取得することが条件です。
また、産業医学復興財団が資格更新のための講習会を主催しており、3日間の講義(土曜日〜祝日月曜を利用した3連休で開催される)を受講することで必要な20単位を取得出来るようになっています。産業医学復興財団の集中講習の日程はこちらのページに記載があります。
産業医のメリットやデメリットは?

産業医のメリット
- 当直やオンコールがない
- 比較的勤務時間を少なく出来る
- 健康な人への「病気の予防」としての働きかけが出来るやりがいがある
産業医は基本的に企業の社員が働いている時間にのみ働くことになるので、ほとんどの場合勤務は9時〜17時の間に収めることが出来ます。また当直や夜間の呼び出しもないため、プライベートを充実させたい人や子育てなどの家庭と両立させたいママ女医にも働きやすい環境となっています。
また、産業医は働き盛りの人々が病気にならないようにするために病気を事前に防ぐための知識が必要です。働き盛りの人々は病気になることを予測している人は少ないですから、病気の人が良くなった時のように感謝されにくい仕事ではありますが、その分病気になるのを未然に防ぐということでやりがいもあります。
産業医のデメリット
- 産業医大卒業以外は講習の受講が必要(有料)
- 実は結構責任が重い
- 周囲に一緒にスキルアップ出来る仲間がいない
まずは産業医には誰でもなれるわけではなく、所定の講習を受講していることが必須になります。講習はまとめて一括で受ける場合と分割して受ける場合がありますが、いずれも医師の仕事をしながらだと休日をつぶして受講しなければなりませんし、お金も数万円必要になってきます。
なんとなく「産業医って楽そう」というイメージを持たれていますが、実際にはその企業で医師は自分一人という環境ですから、万が一何か問題があったり訴訟になるようなことがあった場合には全ての矢面に立つのは自分だけです。勤務医の場合は病院全体で責任を負ってくれたりといった場合もありますが、産業医の場合は守ってくれる人は誰もいません。
その職場には医師は自分一人ですから職場の同僚のように一緒に切磋琢磨出来る仲間はいないので、孤独な職業と感じてしまう人もいます。
産業医の求人を探すのにおすすめのサイトは?

産業医にはメリット・デメリットありますが、それでも当直やオンコールのない定時勤務でも年収が高く近年産業医の求人はとても人気で希少な求人になっています。
臨床医の求人であれば知り合いのツテや口コミで探すのも有効なのですが、産業医は口コミで探すのはほぼ不可能です。そこで最も効果的なのは医師向けの転職支援サイトを利用することです。
こうした転職支援サイトでは、ほぼ常時産業医の求人が掲載されており、自分の希望する地域や勤務日数などに応じて専任のキャリアコンサルタントが転職支援の相談に乗ってくれます。その中でも特に産業医求人に力を入れているおすすめの転職サイト3選を紹介します。

エムスリーは転職以外にも色々な医療情報を提供していますから、今やドクターなら既にその名前を知っている人も多いのではないかと思われる有名サイトです。こと転職支援に関しても業界内大手で、求人も豊富です。
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