こんにちは!
いきなりですが、病院勤務のお医者さんなら一度は病院PHSにかかってくる不審電話、経験したことがあるんじゃないでしょうか?誰からかかってくるの?どこから番号仕入れてるの?と色々考えたいのですが、
その電話の内容は決まって、
「不動産を買いませんか?」
というものです。私も何度か経験あるのですが、先日久しぶりに電話がきました!
なぜか「非通知」での怪しい着信。
——–しばし待ち時間——–
というようなことがありました。
基本的に普段から医者を相手にする人達(MRさんとか転職支援のコンサルさんとか)って、かなり私達の時間を配慮してくれます。忙しいのは皆さん同じだと思うのですが、電話の時間もかなり気を遣ってくださったり、忙しい時には無理には押してこない。
でもなぜか、この電話営業してくる不動産業者は100%しつこい。当直だって言ってるのに「少しだけでもお時間いただけませんか?」とか、「先生そんなことおっしゃらずに」というスタンスで来るのがなんだかとっても不思議です。
というわけで今日はこの「不動産買いませんか」不審電話について、私の思うところを書いてみようと思います。
Contents
電話営業の不動産の特徴
色んな先生の話を聞いていても、この電話昔からあるみたいです。今に始まったことじゃないんですね〜。
「非通知」などでの着信がくる
以前の病院は病院PHSに外部からの着信だと交換台や守衛を介して「○○さんからお電話ですのでおつなぎしますね〜」なんて電話応対のおばちゃんがつないでくれていました。不思議なのがこの不動産業者からの電話ってなぜか「非通知」の着信だったり、「なんでこんな表示で出るの?」って思うような着信が表示されます。
どうやってかけてきてるんですかね…これは私も疑問なのですが、結局解決出来ていないままなのです。
個人名を挙げてくる
そして私がびっくりするのが、結構個人名を挙げてくるんです。
「○○先生もうちで最近不動産を購入いただいていまして…」
えぇっ、その個人情報こんなとこで話して良いの??って思うんですけどね。この具体的に出してくる個人名は確かにその病院にいる先生なのですが、本当にその先生が購入しているのかは正直疑問に思っています。
でもこの名前とPHS番号のリストがどこかで売られてるんですよね、きっと。そしてそれを売ってるのって病院関係者の誰かだと思いません?だって病院で勤めていたら原則院内のドクターの番号全部分かるわけですし、結構な個人情報を抱えているんだなぁと改めて思いました。
医者がターゲットになる理由
そしてこの電話、昔から医者のPHSにはよくかかってくるものなんだとか。それで、医者がターゲットになるのって、私が思うに理由は大きくは二つ。
- 医者は不動産投資に向いてる
- 医者は人任せの資産運用が好き
というところだと思うのです。
医者は不動産投資に向いている
これは私も異論はなく、最大の理由は銀行融資の下りやすさです。「医師免許」は最強の国家資格だと私は思ってるんですけど、お医者さんってとにかく「安定してそれなりの収入が得られる職業」です。
なので銀行からの融資の通りやすさは抜群です。年収が高い上に、リストラのほぼない職業という意味で社会的信頼度も高いのです。
更に言うと、こういう不動産業者は100%、不動産のメリットとして「節税」を売りにしてきます。それなりの年収を貰ってるけど、税金取られるばっかりで手元にあんまり残らないことに悩んでる勤務医は、こういう節税とかを意識してますからね。「先生のご年収ですと、○○万円くらいの節税効果が得られるんですよ」というのが売り文句です。
医者は人任せの資産運用が好き
もう一つはお医者さんってこういう資産運用とか投資とか苦手なんで、人に勧められるがままの商品に手を出してしまいがちなんです。

高学歴の割に実は経済とか金融リテラシーが低い人が多くて、それなりに仕事も忙しい、そしてあまりお金にも困らない、なので自分でお金のことについて勉強しようってなる人は少ないですよね(>_<)
ただ、そこそこ稼いではいて税金も高いし何か対策をしたいと思ってはいる。するとそこに「マンションを持つと節税になりますよ」という言葉を聞くとつい気になってしまう。自分でじっくり勉強する時間もないから営業マンの勧めるままに購入してしまう、という…一番よくないパターンですね。
マンション投資は節税になるの?
でも問題は本当にマンション投資は節税になるの?というところですよね。不審電話で営業してたって、本当に私達のお財布事情の助けになるなら何も悪いことなんてないはずです!
なぜ不動産投資で節税になる?
そもそもマンションを持つことで何故節税になるのか?については以前に記事にもしました。

なので細かいことは過去記事を参照していただければと思うので簡単に書きます。節税になる要因はいくつかありますが、一番の要因はマンションを購入すると減価償却費と言って実際に支出として出て行かないけど経費として計上出来る経費があります。これによって不動産収支で大幅な赤字を作れます。不動産所得は給与所得と損益通算が出来るので、その結果所得が下がりかかる税金も安くなるというものです。
更に言うと不動産屋は100%言ってきます。「先生のような高所得の人ほど節税の効果が大きいですよ」と。
確かに高所得の人は税率が高い分受ける恩恵も大きいのですが、その差額なんて年間たかが数万円です。そしてそんな数万円お話にならないくらい新築マンションはデベロッパーの利益ががつんと載せられた値段で買わされてますので、よほど立地がよくてマンション価格が上がらない限り、収支がかなり厳しくなります。なので「節税のためだけの不動産投資」をすることにはやや疑問符です。
結論は、高い買い物の分控除がついてるだけ
結局私がずっと思っているのは、
「マンションで節税」って、
「高い買い物をした分ちょっとだけ控除がついた」
っていうのと変わらない。減価償却って実際出て行かないお金のように感じるけど、実は数千万円のマンション買って収入得てるんだからそのくらいの経費はあって当然なんじゃないかと。
勿論そのマンション費用の多くを借り主からの家賃で支払っているので全部自分で購入したとは違うのですが…。
しかも、初年度は確かに数十万円の税金還付があります。でも計算すると分かるけど減価償却費は毎年減っていくので節税効果は年々薄れて、せいぜい5年です。じゃあ5年後に売却しちゃえば良いかと言うと、5年じゃほとんど借金の元本減ってないから、売っても良くてトントンなんじゃないかと…。
最後に私が伝えたいこと
電話営業の不動産って、こんなん買う人いるの?って思うけど、この電話が昔から無くならないってことは絶対お医者さんの中に買う人がいるんです。じゃなきゃ営業マンもわざわざこんな作業してないはずです。
不動産投資が悪いとは言いません。寧ろ上手く利用すればドルリスクミドルリターンでバランスの良い投資になると思いますし、一旦仕組みが作れれば株やFXなどのトレードよりもかかる手間は格段に少ないと思います。
ただ、電話営業してくる不動産は100%辞めた方が良いです。
そんなところにお得な情報とかぜっっっったいにありませんからね。
今日は突然PHSにかかってきた電話で節税とか甘い言葉を聞いて気になってしまった先生にお役に立つ記事になればと思いブログを更新してみました!